記念日や誕生日に贈る青森の伝統工芸品

昭和24年（1949）、「北洋硝子」は漁業用のガラス製浮玉をつくる会社として創業。
「宙吹き」と呼ばれる技法でつくる浮玉は、品質が良く丈夫だったため、多くの漁師から高い評価を得ていました。この技法をはじめとする数種類の技法と美しい色ガラスを掛け合わせたのが、工芸品「津軽びいどろ」です。

工房を訪ねると、部屋の中央に坩堝（るつぼ）といわれる炉が据えられています。
坩堝の中に入っているのは、溶解された1200度のガラス。それを拭き竿の先端に巻き取り、もう一方の端から息を吹き込んで膨らませながら形を整えていきます。これが伝統技法の「笛吹き」です。

津軽びいどろの作品は、この笛吹きをはじめ、さまざまな技法を使ってつくられます。
最大の魅力は扱う色の多さ。日本の四季の風景を表現するために１００種類もの色を駆使するとか。

ガラスの色は成分の配合によって変化し、わずかな配合の違いによって発色や完成度が左右されます。また成形技法によってもニュアンスが異なってしまうとか。

北洋硝子ではその技術を駆使して、青森の四季の風景を再現。弘前城の桜、竜飛岬の紫陽花、十和田の紅葉、八甲田の雪……というふうに。

もらってうれしい「津軽びいどろ」のギフト

今回、「父の日ギフト」としてお勧めするのは、次の３つのシリーズ。
毎日の暮らしの中で使えるタンブラーや盃など、おしゃれでモダンなものばかりです。

「日本の色ふうけい」は、情緒あふれる日本の風景の色合いを色ガラスで表現したシリーズ。四季折々の７つの風景の中から、今回は夏らしい３つの風景をチョイス。雨上がりの小道に咲いている紫陽花、太陽の下に広がる満開の向日葵畑、夏の宵に舞う蛍……と季節の移ろいを感じさせてくれそう。

金彩が美しい「氷華」シリーズは、大きめなサイズのロックグラス。木箱に入っているため、父の日はもちろん、目上の方へのプレゼントとしても最適です。

そして、「あおもりの海 盃セット」。
これは、青森の海を守る活動を推進するプロジェクト「CHANGE FOR THE BLUE in青森県」に賛同し、コラボレーション商品として誕生したもの。４つの盃は、それぞれ「太平洋」「日本海」「津軽海峡」「陸奥湾」の豊かな色合いを表現しています。どの盃にも散りばめられている華やかな金箔は、晴れた日の海の煌めきとか。

津軽びいどろは、一つひとつ手づくりのため、同じようでありながら微妙に違います。同じグラスでも見る人によっても、使う時によってもイメージが異なり、見ていてあきません。手に取ると、しっくりと手のひらになじんでくるものお勧めポイント！
仕事の終わりの一杯、お休みの日の一杯……。グラスが１個あるだけで、日々の暮らしが心地よいものになっていく。これが津軽びいどろの魅力です。