盛岡産食材でつくる
ジェラート＆ソルベ

盛岡市玉山にある温泉施設「ユートランド姫神」にジェラート工房を構える「たまやま温泉Ｌａｂ」。使う食材は盛岡産を基本とし、ジェラートは地元・玉山産、フレーバーも盛岡産にこだわる。
　代表の一ノ渡渉さんは、農業が盛んな盛岡市玉山で生まれ育った。米や野菜、乳牛は身近な存在で、そのおいしさを知るにつれ、盛岡市産食材をメインにしたジェラートやチーズをつくりたいと思ったようになったという。

「盛岡産の生乳を使ってジェラートやチーズを作っている人がいなかったことが最初のきっかけですが、顔を知っている生産者から仕入れることで、人と人とのつながりが感じられる商品をつくりたいという想いもありました」と話す。
　原材料の基本となる生乳は、地元・生出地区の契約農家のものを使い、フレーバーの材料となる食材も顔馴染みの生産者から仕入れている。
　例えば、夏のいちご・すずあかねは「玉山うるおいイチゴ園」、コーヒーは渋民地区の「緑青」から……。時には、自分の畑のかぼちゃや野菜がフレーバーになることもある。時には、その季節だけの素材を使った味を堪能できることも……。
　工房でもテイクアウトでも人気なのが、定番の「もりおかみるく」。さわやかな後味が持ち味で、子どもから年配者まで人気の味だ。そのほか、「焙煎そば」「濃厚とまとソルベ」「ブルーベリーソルベ」も好評で、リピーターがついているという。
　盛岡のジェラートを自宅でも食べたい、手みやげにしたいという要望から、テイクアウト用ジェラートを始めた。

ジェラートは定番３種類と日替り３種類。温泉入浴のあとにもお勧め。

Made in 盛岡のジェラートをテイクアウト用カップでお届け。

一ノ渡さんは、盛岡産生乳を使い、チーズもつくっている。盛岡産生乳を使い、盛岡でつくっているのは、現在、一ノ渡さんだけである。
　このチーズも、ジェラートと同じく「人とのつながりから生まれた」商品である。種類は、「モッツァレラ」「プリモサーレ」「グリルドチーズ」「ほどけるチーズ」などの７種類。

サラダやピッツアにおすすめの「モッツァレラ」は、チーズの製造過程に出るホエーに漬けて販売している。実は、このホエーはさまざまな使い道がある。オリーブオイルやめんつゆなどに加えるとドレッシングになったり、肉を漬けると肉質が柔らかくなったりする。

牛乳から取り出した固形分（カード）に湯を注いでから練って、粘りと弾力を出す。練るほどに水分が抜けて弾力のあるチーズになる。

練ることで、チーズの表面に光沢が生まれる。

フレッシュチーズをつくっているが、「いつかは盛岡産生乳で熟成チーズもつくってみたい」という一ノ渡さん。

たまやま温泉Lab
〒028-0501
岩手県盛岡市下田字生出893-11　ユートランド姫神内
TEL　070-9013-2378